青天を衝け「篤太夫と八百万(やおよろず)の神」28話
駿府(静岡)で商法会所を開き、旧幕臣と商人たちが手を取り合って商売を軌道にのせた渋沢篤太夫。
徳川の底力を示すうえでも、旧幕臣の働きぶりが凄かったに違いない。皆の心がまとまって向かうところができ、目標が与えられたということが更に前進をしていった秘訣だっただろう。
そんな中、大蔵省から篤太夫に新政府への出仕を求められる。
ようやく自分のやりたいこと、商売を軌道にのせ、安住の地にしたいと思った駿府の地だが、次なる展開が待っていた。
あらすじ
新政府から大蔵省への出仕を求められた篤太夫(吉沢 亮)は、直接断るため東京へ向かう。
篤太夫は、伊藤博文(山崎育三郎)の案内で大隈重信(大倉孝二)を訪ね、早速辞任を申し出るが、大隈は“なぜ今新政府に、君が必要なのか”と立て続けに話し、篤太夫は完全に言い負かされる。
一方、慶喜(草彅 剛)は、ようやく謹慎を解かれ宝台院を出た。慶喜は、「自分のことは忘れて日本のために尽くせ」と篤太夫に最後の命を下す。
ドラマを観て思うこと
駿府での渋沢篤太夫の働きについて聞いた新政府。
篤太夫は、静岡藩を通して新政府への出仕を求められるのだった。
篤太夫は、静岡藩の立場が悪くならないようにする為、直接大蔵省の大隈に断るために東京へ向かうことになった。
藩から断れば藩に迷惑がかかるが、じかに行ってきちんと道理を通せば、断ることが出来るだろうと考えたのだった。
新政府には政を支える6つの柱があり、そのなかでも懐を整えているのが大蔵省。
今、大蔵省の頭は宇和島の伊達、その下に佐賀の大隈重信と、長州の伊藤博文がいた。
我々も知るところの偉人たちだ。
篤太夫は、大蔵省の大隈重信の屋敷へ出向き、辞表を提出しようとした。
「先程太政官にて民部・大蔵省租税司の正(かみ)という職を仰せつけられましたが、早速辞任致したく、こちらに参りました。」と篤太夫。
ところが、逆に大隈重信に問われることとなった。
今の新政府にはこれから新たに立て直すために、色々な地にいる優秀な能力をもった者、即ち八百万の神(やおよろずのかみ)のような人物が必要なんだと話されることとなる。
「誰かがやらんばならんばい。新政府においては、全てが新規に種のまき直しなのであ〜る。君は新しか世ば、つくりたいと思ったことはなかか?皆で骨ば折り、新しか国ばつくろうではないか。おいは渋沢君に今日にでも一柱(ひとはしら)として、日本をつくる場に立ってほしいのであ〜る。」
走馬灯のように子供のころから自ら言ってきた『日の本を良くする、日の本の為に』が連呼された。
新しい世をつくるということに、胸が高鳴ってしまい、辞表をたたきつけて戻ることができなかったのだった。
このことを駿府に戻り慶喜に話すと、新政府へ行きたいと思っている胸中を読まれてしまった。
「行きたいと思っておるのであろう?」
慶喜は後押しするように命を下すのだった。
「これが最後の命だ。渋沢、この先は日本のために尽くせ。」
今まで徳川の家臣として仕えてきた篤太夫だが、かつて徳川の家臣となる際に平岡円四郎から与えられた名である“篤太夫”を返し、“渋沢栄一”に名を戻すことで新たな地に向かうことに覚悟を決めるのだった。
「渋沢栄一、大儀であった。息災を祈る。」
慶喜も今までの働きに感謝をしつつ、渋沢栄一の力をこれからの日本に注いでもらいたいと心から思ったことが伝わってくるシーンであった。
フランスで一緒に随行した杉浦愛蔵に新政府に勤めることを報告する。
「徳川をぶっ潰した奴らに、お前たちだけではできなかっただろうと、徳川があってよかったと、徳川なしには日本は守れなかったと、思い知らせてやりてぇんだ。」と栄一も慶喜に感謝するとともに、徳川の為にも絶対に成すべきことをするという気迫がこもっていた。
杉浦は、涙を流しつつ、その想いを受け止めたのだった。
「見せてやれ、幕臣の意地を!どこにいても、僕は渋沢の友だ。」
こうして明治2(1869)年11月、明治新政府に出仕するのだった。
これから新政府でどのような活躍が見れるのか、楽しみだ。頭脳戦と行動力で徳川の家臣であった「渋沢栄一」の活躍を期待したい。
ゆかりの地の紹介
静岡県静岡市。栄一が去ったあとも、慶喜はこの地で暮らした。
謹慎を解かれた慶喜は、紺屋町(こうやまち)にあった元代官屋敷に移り住む。
ここは栄一が起こした商法会所が最初に置かれた場所でもあった。
徳川慶喜公屋敷跡・庭
庭にたたずむ稲荷神社は慶喜が子宝に恵まれたことにあやかり、子福(こふく)稲荷神社と名を改めた。御代様も駿府に移り住み、心穏やかに暮らしたのだろう。
子福稲荷神社
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関連情報
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