【匠の技】機械的な音からやさしい音へ~ぬくもりのある木工と藍染め
今やアナログ音からデジタル音へ移行し、クリアではあるがちょっと尖った音ばかりを耳にするようになって久しい。
最近は、回帰として、レコードを好んで聴く人も一定数いる。
金属のような音から優しい音色を聴きたくなる、音に癒しを求める人も多い。
楽器も使えば使うほどあじがでてくる。同様に音楽機材も使うほどしっくりとくる音を出す。
スピーカーも然り。特に木製のスピーカーはオーディオマニアには人気だ。だいたい高級なスピーカーは殆どが木製。何度も音を出すことでより深い音がでるのは、断然木製だといわれている。
木勢スピーカーとは、電源いらずで音を大きく響かせられるスピーカーの事。
ウッドスピーカとも呼ばれ、スマホにセットして音楽を再生すると音を増幅させることができる。
本体内部で反響・音の通り道ができるため、音が響き、音波の振動を吸収してノイズを軽減、音が大きくなるという原理。これが木製スピーカーファンを虜にする。
天然木材の木工技術と藍染の融合、徳島阿波
徳島は古くから材木の産地で、木材加工においても江戸時代の阿波藩の有力な水軍を支えた船大工の高度な技術が伝承されてきた。侍が闊歩していた遠い昔から現在に至るまで、木工製品の一大生産地として全国的に知られている。鏡台や仏壇をはじめとした木工家具を生産し続けてきた高い技術は、県内に残る多くの家具製造関連の各メーカーの中にしっかりと息づいており、全国有数の産地となっている。
また、藍染め産業も伝統的な製法を守りながら今につなぎ、全国トップのシェアを保っている。
2024年より1万円の顔となる渋沢栄一も、江戸末期には、武州での藍玉販売で商売の原点を学び、武州地域で藍染めを発展させていった人物であるが、その時代、藍染めで抜きんでていたのは、徳島の阿波だった。
阿波を追い越すのは難しいが、阿波に憧れ、阿波を目標に進んでいたことは間違いない。
徳島の産業を商品に ~ヨシモク~
徳島の木工技術と藍染技術を使って、スピーカーを製造しているヨシモクの吉崎準二社長。
木工技術を先代より続けてきたが、4代目となり、新たな商品化を試みた。それが、スピーカーをはじめ、インテリア雑貨、ステーショナリー関連だ。
徳島の伝統、木工と藍染めを使って商品化し、徳島愛に溢れた社長だ。
自身は、大学時代では電子工学を学び、スピーカー理論、その他電子回路の知識も習得。4代目の代表となったのを期に、本格的にスピーカーを商品化しようと試行錯誤をはじめたそう。
古き良き技術と音へのこだわり、地元の産業を伝え続け、現代の生活にあった視点で商品を常に開発し続けている。
ヨシモクの想い・3つのこだわり木製へのこだわり
当社の小型スピーカーは、ひとつひとつが職人の手によりつくられている。継ぎ目が分からない組み方、仕上げの丁寧さ。熟練された職人だから成せる技が生かし、使う人を想いながら、一品一品心を込めて丁寧に作っている。木部の部材には、徳島県産の杉や檜、北米やカナダを原産地とするブナやオークなど、厳選した素材を用いている。
商品を手にとった方の中には、木をくり抜いているのではと思っている方も多く、1枚1枚面で組んでいると伝えると驚かれることもあるという。木製無垢だから奏でる音質は、長時間聞いても疲れない温かみのある音色。木のぬくもりで見た目にも優しく、インテリアとしても楽しめるスピーカーとして愛されている。
木製スピーカー 切出工程
素材へのこだわり
ヨシモク・スピーカーの素材には、地元である徳島県産の杉であったり、伝統工芸である藍染めやしじら織りなどを多く用いている。その理由は、世界にここだけでしかつくれないスピーカーを目指しているというこ、そして長い歴史の中で慣れ親しんできた美しい素材・技術であるというのが一番の理由だそう。
藍染めの歴史は古く、記録としては室町時代、徳島県指定無形文化財に指定されている「阿波しじら織り」は、江戸時代にさかのぼる。長い時の中で育まれ発展し、引き継がれてきた技術を、このスピーカーづくりに生かしていくと同時に、これから先の世代へも引き継いでいくという想いが商品からも溢れ出ている。
木製スーピーカー 木の藍染め工程
音へのこだわり
幼い頃より、音響に興味を持ち、自身でオリジナルスピーカー作りをしていた吉崎社長。大学時代では電子工学を学び、スピーカー理論、その他電子回路の知識も習得した技術を応用し、本格的にスピーカーを商品化しようと試行錯誤をはじめた。
先代から続く木工の技術と、自身が学んできた音響の知識を生かし、木工職人にしかできないスピーカー作りを行っている。また、現在のライフスタイルに合う商品化も心がけ、国内小型スピーカーだけではなく、大型スピーカー作りにも取り組んでいる。
吉崎社長の夢は尽きない。これからもスピーカーをはじめ、木工技術を生かした新しく面白い製品造りにチャレンジしたいという想いが伝わってきた。
ここで、数ある中からとっておきのスピーカーを紹介しよう。
藍で染めた木工スピーカー『凛』
藍染めといえば、生地や糸などの繊維を染め上げるというイメージだったが、近年徳島では藍の染料を塗料として木材に使用している。
この木材を直接染める技術は、長年の研究と試行錯誤の末に生まれたそうだ。
木素材は相性のよい徳島県産杉を採用し、とことん音を追究した。
パソコンやスマホから聴こえる尖った音をこのスピーカーをつなげることで、木製ならではの温かい音色を楽しめる。特にジャスやクラッシックを聴くと最高!世界でたったひとつのオリジナルミニスピーカーだ。
阿波藍しじら織のワイヤレススピーカー・サウンドフライ
木製無垢使用Bluetooth対応のワイヤレススピーカー。
洗練されたシンプルな形に藍しじら織をあしらったものだ。
コンパクトながらも厚みのある音色が楽しめ、どこにでも持ち運べる優れもの。プラスチックにはない温かみのある音色が特長だ。
特に音にこだわりを持った人には是非試して欲しい。
木製無垢なので、音が割れる心配もなく、持っているだけで周囲の人もハイセンスは小物に目を奪われるはず。勿論自分の為に、音と空間を大事にするあなたにはぴったり。職人の手によりひとつひとつ丁寧につくりあげており、その温かみを感じる逸品。
贈り物としても最適。あなたのセンスが光ることだろう。
2022年サライでサウンドフライが紹介されました!
逸品をお探しならば
渋沢栄一のルーツを感じる関連商品販売 | 渋沢逸品館
渋沢逸品館
渋沢逸品館では、日本資本主義の父と言われ、日本近代文化の礎を築いた渋沢栄一に関わるこだわりの品々を販売しております。渋沢翁の原点である藍染めを始めとし、藍に関連した商品や、関連企業やゆかりの地にまつわる歴史や文化を感じる商品を多数販売しており、知る人ぞ知る銘品をお探しいただけます。
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