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藍の栽培

大河ドラマ「青天を衝け」で渋沢栄一が、14歳のころ、父に代わって藍の買い付けに行き、父の口まねをしたところ『妙な子どもが来た』と驚かれたそう。実際に、合計21軒の藍をことごとく買って、そこからが商いのスタートだった。

 

藍染めは奥深い。

実は、藍の色素を持つ植物は100種類以上もある。

マメ科、キツネノマゴ科、アブナラ科、タデ科など、葉の形状や色が異なるだけでなく、一年草から多年草、50~60cmの大きさのものから低木までさまざま。日本では、タデ藍で染め上げるのが主流である。

タデアイ

 

藍の栽培

藍は実際にはどのょうに栽培されていたのだろうか。順に工程を追ってみよう。

1)苗代で種まき

1月中に地ならしをして、節分直後の2月上旬に種を蒔く。

2)間引き

2週間後の3月上旬に間引きを行う。苗を傷めないように梯子を渡して抜き取っていた。

3)虫取り

間引きの後、苗につく根切虫や羽虫が夜の間かけておいた葦簀(よしず)に上がってきたものを叩き落として捕殺した。

4)苗取り

種蒔きから75日を経過した4月中旬か下旬に苗代から抜き取って本畑に移植する。昔は麦をつくっていたので、麦の間に移植していた。

5)移植

移植することにより麦が風よけによけの役割を果たしてくれるので好都合。今は麦を作らないので、作業を1か月遅らせている。

6)麦苅り

これで畑は藍だけになる。麦株を藍垣を牛馬にひかせて十分の整地する。その後は土寄せが大切な作業となる。

7)施肥

麦苅りの7~10日あと、肥料を根元によく施す。肥料はにしん粕、豆粕、かりん酸石炭、チリ硝石、硫酸アンモニア、人糞尿、諸魚粕などを使用していた。

8)お水取り

毎年の水害で潅がい施設が流されたため、藍畑に井戸を掘り、水を汲み上げて、一面に広げて潅水をした。

9)藍葉苅り

7月下旬から8月下旬にかけて葉藍を収穫した。一反の藍畑に男2人、女3人ほどで作業をした。夏の暑い中、苦しい作業である。

10)夜切り

収穫した葉藍は、夜のうちに1cm程にに切り刻んだ。朝まで置くと、葉が乾燥するので徹夜の作業となった。そのためこの作業を夜切りといった。

こうして藍の葉を栽培し、葉を乾燥させることで、蒅(すくも)という染料のもとを作るための下準備を行っていた。

約9か月かけての大変な作業である。天候によって土壌も変わってくるだろうし、化学肥料のない時代、安定性のある藍葉を作ることはとても難しい。先人たちは、状態を確認しながら良い藍葉を作るために試行錯誤していたに違いない。藍染め商品になるまでには、まだまだ長い道のりがある。

次は、すくもの加工をを行うことになる。次回明記する事にしよう。

 

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