いよいよ藍染め
NHK大河ドラマ「青天を衝け」の藍染め布を干している映像は青のコントラストがとても華やかできれいだ。
さて、いよいよ藍染めの工程に取り掛かる。
藍染めの葉を発酵・熟成させてできたのが蒅(すくも)であるが、これからが技量の問われるところ。
実は、発酵した藍は微生物が生きている。何度も染めの工程を繰り返す事で、藍甕(あいがめ)に宿る微生物によって染色されていく。色彩、風合いは染め上げる回数によって変わっていく。気候、温度、甕の状態、微生物の状態によって風合いも違ってくる。若い藍液、壮年期の藍液、それぞれ特徴があり、色の出方も違ってくる。まさに匠の技だ。古の人はこの微妙な匙加減でできた藍染めの着物などが、粋でしゃれた感覚で着こなしていたに違いない。
いよいよ藍液を作る工程に入る。
叺(かます)に蒅(すくも)を保管すると半年ほどで白いカビが生え、カビがなくなると保存可能な藍染め染料が完成。カビが消える頃には56kgが32kgに。
藍染め
1)藍建て
蒅(すくも)はそのままでは水に溶けず、染料にはならない。蒅(すくも)と木灰と石灰を通した液に熱湯を入れて攪拌し、泥状になったものを藍甕(あいがめ)の水に加える。次に石灰をいれて仕込み完了。灰汁(アルカリ液)・石灰・酒・麩(ふすま)などを混ぜ、発酵させて染液をつくていく。その水面にコバルト色の泡(藍の華)がプツプツと立つと染められる状態になる。発酵し、微生物が生きている証拠だ。これを「藍を建てる」という。
2)染め
藍染めは藍液中のインディゴホワイトを付着させるが、それを空気中に出し十分酸化させないと発色しない。糸に藍液をつけて濾(こ)して染め、空気に触れて酸化させないと発色しない。こうして染めと酸化を何度か繰り返しながら好みの色に染め上げる。
3)乾燥
こうして、染めたい色になるまで何度も染め上げ作業を繰り返した糸や綿布を十分に水洗いしたあと、天日で乾燥させる。藍葉は殺菌力が強いと言われており、これら糸を機などで織って布地にした。
藍染めには色々な色彩のものがある。次回、染めの回数によって七変化していく糸の色調などを紹介しよう。
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