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藍の糸染め七変化

藍染めは青の発色コントラストが美しい。

藍甕(あいがめ)の中で生きている藍の微生物が染色に活躍してくれている。工場に入ると、独特の重みを感じるにおいがある。それは決して臭い訳ではない。人によって感じ方は違うと思うが、私の場合は墨汁のようなにおいのイメージがした。「この工場に入ると、微生物たちが活躍してくれていて、マスクをとっても大丈夫だよ。」と言われた。

藍甕

藍にはどうやら抗菌作用があるらしい。殺菌作用もあり、虫がつきにくいとも言われている。また布地の強度も高めてくれるというから優れものだ。先人たちは、まだ物の少ない時代に、色々な発見をしながら身体を守っていたのだろう。特に、農民は作業する時には虫をよせつけないように皆藍染めの着物を着ていた。武士は鎧の下着として、殺菌作用もあるといわれたことから、剣で切られても少しでも対応できるよう防護着としても活躍していたらしい。現代ではその名残もあってか剣道着などは藍染めされたものを使用されている。(但し、伝統的な藍染め商品ではなく、化学染料を使って染めている商品もあるので、本物に出会うためには、武州や阿波あたりの製品のものになるだろう。)

 

藍の色彩

糸の藍染めには薄い色から濃い色までいく段階の藍甕(あいがめ)が必要だ。

生きた微生物が染めていくのだが、微生物も若い活気あるものと、少しずつ渋みを増して壮年期に入っていく藍甕(あいがめ)の微生物があり、これらは染めの回数は同じでも、それぞれ風合いや色の出方が違う。若いのは元気で強い色調、壮年期ものは渋みがでて味のあるダンディーなイメージなのかもしれない。気候や温度、湿度によっても微妙に色の出方も変わる。まさに職人技である。

 

藍染めの種類名称

藍染めは、藍甕(あいがめ)ににつけては引き上げて酸化し、絞り上げる、そしてまた染めるという工程の繰り返しくを経て絶妙な色調、風合いを醸し出していく。

・1回染め:甕(かめ)をちょっと覗いた程度なので「(かめのぞき)」

・3~4回染め:「(あさぎ)」

・7~8回染め:「縹(はなだ)」

・9~10回染め:「納戸(なんど)」

・16~18回染め:「紺」

・19~23回染め:「褐色(かちいろ)」

色は徐々に濃くなっていく。

 

武士に好まれた褐色(かちいろ)

飛鳥時代や平安時代、人々は鮮やかな色合いの着物を好んでいたようだが、それが鎌倉時代や室町時代、いわゆる戦国の世となると武士の心意気が反映されるようになっていった。特に「褐色(黒に近い藍色)」は「勝色(かちいろ)」を連想させるとして人気が高かったと言われている。

剣道着は褐色(かちいろ)だ!

あなたの好きな藍色はどれだろうか?

 

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