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タオルの歴史・生産地・種類を知ろう!

 

タオルの歴史

 

タオルの語源

タオル(Towel)は、スペイン語「トアーリャ(Toalla)」か、フランス語「ティレール(Tirer)」からきた言葉といわれ、”湿気を拭き取る布”を総称しています。日本では、主に布面にパイル(ループ状のもの)を持つものを「タオル」と呼んでいます。

 

タオル工業生産のはじまり

タオルは、1850年にトルコ旅行中の英国人のヘンリー・クリスティーが、ハーレムで手工芸品として作られていたタオルの原形を見て、そのループ状の織物の良さと可能性を認め、生産販売できないか、クリスティーは友人であるサミュエル・ホルトに相談しました。ホルトも大変興味を持って試作を繰り返し、やがて工業化された「テリーモーション技術」を発明、急速に普及しました。その後、ホルトは、アメリカに渡りタオル会社を設立しました。

 

日本のタオルのはじまり

日本では、明治初期(1870年代)に輸入された記録が残っています。明治13年(1880)年頃からタオルづくりの工夫が始まり、明治20年(1887)年頃に、現大阪市の中井茂右衛門や現泉佐野市の里井圓治郎が、それぞれの方法でテリーモーション(3本の糸を使ってパイルを作るタオル独特の製法)による製織機を開発しました。

ホルトに遅れること30年、日本でも本格的なタオル生産が盛んになりました。現在の生活に欠かせないたタオルですが、日本ではまだ130年の歴史しかありません。

 

タオルの生産地

世界のタオルの生産地と特徴

【中国】

中国は、世界第2位の綿産国、世界一の綿花輸入国、タオル生産国、タオル輸出国です。世界各国に輸出していますが、特に有名な山東省高密市の孚日集団(サンビーム社、通称=高密)は、世界最大のタオルメーカーです。ただし、昨今でが、政府の環境配慮への規制が厳しくなっており、染め工場の水汚染などの課題が取りざたされタオル生産が難しくなっています。

 

【トルコ】

綿産国では綿花輸入国、タオル生産の起源となるトルコは、上質のエーゲ海コットンと、東に広がる山地からの水で上質のタオルを作っています。有名ブランドが得意ですが、現在は他国にシェアを大きく奪われています。

 

【ベトナム】

昨今では、中国に代わって廉価な人件費を活用してタオル量産国となっています。日本が輸入するタオルは、中国とベトナムで全体の9割を超え、二大輸入先のひとつです。最近ではさらにバングラディッシュなど、東南アジアでの生産も活発になっています。

 

【インド】

中国を抜いて、現在の世界最大の綿産国となっておりオーガニックコットンの生産量も世界最大となっています。テキスタイル系のメーカーも多く、タオルメーカーも数多くあります。ヨーロッパ向けが多く生産され、多色使いのジャガードタオルやビーチタオル、質の高いコレクションまで幅広く生産しています。

 

日本の生産地と特徴

【大阪・泉州】

日本のタオル二大産地のひとつ。タオルの作り方は後晒し(あとざらし)と先晒し(さきざらし)の2つの手法があります。

「後晒」は、さらしていない生の綿糸に糊を付けて織り、織り上げてから生地の状態で洗い・漂白・染織などをします。

「先晒」は、糸の状態で洗い・漂白・染色をして、さらに糊付けをして織り、織り上げてからもう一度洗いをかけて糊を落とします。

大阪の泉州地区は後晒の手法がメインで、吸水性が高く肌触りの良いタオルを生産しています。平成18年にジャパンブランド育成支援事業がスタートし、最高品質には「泉州こだわりタオル」ブランドを付与、価値向上を図っています。

 

【愛媛・今治】

日本のタオル二大産地のひとつ。四国の今治地区は先晒の手法がメインで、大阪泉州とは異なり、デザイン性の高いタオルやタオルケットが主力商品でした。平成18年にジャパンブランド育成事業がスタートし、「今治タオルブランド」マークが普及するにつれ、白いタオル(無地タオル)の人気が高まっています。また、タオルソムリエ資格制度を導入するなど、人材育成にも力をいれています。

 

【三重・津】

おぼろタオル(株)が代表。浴用タオルとして最適な薄さの「おぼろタオルシリーズ」、浅野撚糸(株)との共同企画である「エアーたおる」などの商品が有名。

 

【東京・青梅】

ホットマン(株)が代表。特筆すべきは、生産から小売りまでを自社で行う形態で全国の有名百貨店などに店舗を展開、高品質なタオルを求める固定ファンが多くいます。「1秒タオル」の名称で、さらなる品質向上とブランド普及を追求しています。

 

タオルの種類

【使用目的による分類】

タオルには、乾いたまま使うドライユースと、濡らして使うウェットユースがあります。当たり前のことですが、この目的意識をはっきり持ってタオルを選ぶことが大切です。

■ドライユース

フェイスタオル、ハンドタオル、バスタオル、マフラータオル、スポーツタオル、タオルハンカチなどがあります。最近では、洗濯後の乾燥を楽にすうるために、幅の狭いスリムなバスタオルやタオルハンカチより小さいサイズのポケットチーフが人気となるなど、さまざまな大きさ・専用用途のタオルが作られています。

 

■ウェットユース

ウォッシュタオル、おしぼり、浴用タオルなどがあります。

濡らした状態で使うため、一般的にドライユースのものより薄手に作られています。

 

 

【製造法の違いによる分類】

■パイルタオル

一般的なタオルです。ループ状のパイルがあり、独特のふわふわとした肌触りと弾力性があり、水分をしっかりと吸水します。

 

■シャーリングタオル

パイルタオルの上部をカットしたものがシャーリングタオルです。光沢に富み、深みと艶のある色調をもつブロードのような肌触りが魅力です。特に、女性には髪やアクセサリーに引っかからないので便利です。刺繍との相性が良く、イニシャルやワンポイントを入れたギフトとして選ばれています。

 

■ジャガードタオル

ジャガード織という織り方でできたタオル。折る前に糸を染めて、染め上がった糸を何色も使って複雑に織り上げたタオルです。プリントとは違った上質な風合いと、表と裏で糸が使い分けているので2つの色合いが楽しめます。プロスポーツ・部活動・サークルといったスポーツチーム、芸能人、音楽イベントなどのグッズとして多く利用されています。

 

■プリントタオル

花柄やイラストなどをタオル生地にプリントしたもの。プリントする色数や広さ、染める薬品の違いによって風合いが異なります。様々なプリント方法があります。贈答品・ご挨拶用タオルんどに多く用いられています。

 

■無撚糸タオル・中空糸タオル

特殊な加工によって撚りの少ない糸(無撚糸)で織り上げたタオルです。普通の糸に比べ、ふんわりと柔らかいのが特徴です。他に、綿糸の中を特殊な加工で空洞にした糸(中空糸)で織り上げたタオルは、とても軽く人気があります。ただし、これらの特殊な加工には強い薬剤を使う必要があり、環境負荷が大きいという課題もあります。販売時から柔らかな肌触りを実現する無撚糸、驚くほどの軽さを実現できる中空糸は、今治タオルブランドなどで有名になり、タオルの主流になりつつあります。

■ガーゼタオル

両面ガーゼのもの、表はガーゼ、裏がパイルのものなどもあります。軽くて乾きやすく、吸水性もあるので、優しい肌触りが女性や赤ちゃんに人気です。プリント、刺繍、ジャガード織との相性も良く、ガーゼとガーゼの間にパイルを挟んだインナーパイルタオルなど、さらにふんわり感のある商品も開発されています。

 

【機能性素材】

■抗菌防臭加工

繊維製品に抗菌性能を付与することにより、菌の増殖を抑制して、悪臭の発生を防止する加工です。汗や汚れを栄養源として細菌が増殖すると、それに伴い悪臭が発生するため、人体には影響の少ない、おだやかな殺菌作用を持つ薬品を繊維に付着させます。

薬品には、有機系(ヒノキチオール、キトサンなど)と無機系(銀、ゼオライト、界面活性剤など)があります。一般に有機系は耐久性が低く、無機系は抗菌効果、耐久性の両方に優れていると言われています。これらの加工技術は、様々なメーカーで開発が進んでいます。

 

■無糊(ムコ)タオル

タオルを織るときに、糸に糊を全くつけずに織り上げる方法。糊をつける工程や糊をはがす工程にかかるエネルギー、糊などを無害にするための工程を節約でき、タオル生地における環境負荷を大きく軽減できます。また、綿糸に一度も糊を使っていないことから、使い始めから高い吸水性を持ち、肌触りの柔らかなタオルになります。

 

提供:日東タオル(株) 代表取締役 鳥山貴弘氏

 

明治初期、日本では絹産業をメインとして輸出を開始してしており、富岡製糸場を設立した渋沢栄一。一方で江戸末期までは綿を経緯織り上げ、手ぬぐいなどで対応していた日常から明治に入り、海外からの技術を取り入れより吸水性の高い織り方や形状に工夫されてできたタオル地。明治文明開化以降、海外からの文化を取り入れ、研究していった日本人の底力を改めて感慨深思います。

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