青天を衝け「篤太夫、遠き道へ」21話
チャンスは自分の手で掴むもの。
普段の行いを見ている人は必ずいて、またそれを評価してくれる人はいるものだ。
志のある人ほど、周りには志をもっている人が寄ってくるものだ。
篤太夫を見ていると、偶然ではなく慶喜との出会いがすべて必然だと思わせる。
子供のころ、岡部の屋敷牢前で「おらが絶対日の本を守って見せる!」といったことの実現に向けてここからが本番、走り出す!
あらすじ
篤太夫(吉沢 亮)は、パリ万博に参加する慶喜(草彅 剛)の弟・昭武(板垣李光人)の随行でフランス行きを打診され、その場で快諾する。
一方、慶喜は第15代征夷大将軍に就任。慶喜は篤太夫を呼び出し、昭武の未来を託す。
その後、横浜で初めて勘定奉行・小栗忠順(武田真治)と対面した篤太夫は、このフランス行きに秘められた重要な目的を知らされる。
旅立ちの前、成一郎(高良健吾)と再会した篤太夫。
二人は牢(ろう)に囚(とら)われている長七郎(満島真之介)と久々に対面するが…。
徳川家康の語り
物語の終わりに家康登場。
さあ、いよいよ慶応3年。慶喜が征夷大将軍となり、篤太夫はフランスへ飛び出していく。
慶喜と篤太夫、この先もしかと見届けていきたい。
ドラマを観て思うこと
パリ万国博覧会に慶喜の弟・民部公子(徳川昭武)が参加することになり、慶喜が、鼻息荒い水戸侍たちの調整役に渋沢が適任だと命じたことを、側近の原市之進から伝えられ、篤太夫は「参ります」と即答した。
「まことにたまげたことだい。それがしは数年前にも道につまり、そのときにたまげた道を開いてくださったのが平岡様だった。それを今度は殿が開いてくださるとは…参ります!行かせてください!」
常に前に向かっている篤太夫だからこそ、わくわく感が止まらない。
そして、殿から上様となった第15代将軍となった慶喜と対面し、弟の昭武を紹介される。
もう建言ができないぐらい距離があると思っていたが、こうして慶喜と久しぶりに二人きりで話し、いずれ将軍を昭武に継がせたいという意思を聞いた。
慶喜は、平岡円四郎と同じく篤太夫を信頼し、また心を許せたのであろう。
それは、やはりはっきりと意見を述べ、そこには主君を思う篤太夫の気持ちもしっかりと伝わっているからなのであろう。
「勝事(かつこと)ばかり知りて、負くることを知らざれば害その身にいたる。己を責めて人を責むるな。及ばざるは過ぎたるよりまされり。」と篤太夫、慶喜。
「人の一生とはなんと摩訶不思議なことでございましょう。上様と大権現様のご遺訓を唱えることがかなうとは。」
もうすでに同志である。
また、渡仏前の準備として、尊敬する小栗上野介との出会いもあった。
小栗がメリケン(アメリカ)で見聞きしたもの、ネジをみて、更に渡仏への見聞がこれからの自分の地となり肉となるとわくわくが止まらないのだ。
そして、福沢諭吉との出会いも描かれていた。これからドラマではどのように交わっていくのだろうか?
慶応3(1867)年1月11日、横浜港からアルフェー号へ乗りこみ、フランスへと旅立つのだった。
ゆかりの地の紹介
慶喜の弟、徳川昭武。およそ3年間を京で過ごし、慶喜を支えた。
京都府京都市。昭武が滞在した水戸藩邸は、御所の西側を守る蛤御門(はまぐりごもん)のすぐそばにあったが、禁門の変の戦火に巻き込まれ、焼失してしまった。
水戸藩邸跡
その後昭武は、本圀寺(ほんこくじ)に逗留(とうりゅう)。当時300人余りの水戸藩士が駐在していた本圀寺。昭和に入り、現在の山科の地へ場所を移した。
本圀寺
昭武は慶喜から、将軍の名代としてパリ万国博覧会に派遣されること、そして御三卿の一つである清水徳川家の相続を命じられる。
東京都千代田区。清水徳川家の屋敷は、現在の日本武道館の辺りにあった。
旧江戸城清水門(清水徳川家康屋敷跡地周辺)
昭武は慶喜の期待を一身に背負い、栄一と共にパリへ旅立っていくのだった。
アクセス
・本圀寺 京都市営地下鉄「御陵」下車 徒歩10分
・旧江戸城 清水門 東京メトロ「竹橋」下車 徒歩10分
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