青天を衝け「一橋の懐」18話
何か大義を成し得ようとするとき、物事の見え方は広い目線で捉えることが肝心だ。
兵をたくさん集めるだけでは、養うにも銭がいる。
武士も商人のように商いをし、稼ぐことで、お家自体が盤石にもなる。
栄一(篤太夫)はいよいよ動き出す。
あらすじ
篤太夫(吉沢 亮)は、天狗党(てんぐとう)討伐のため慶喜(草彅 剛)とともに京をたつ。
一方、成一郎(高良健吾)は、慶喜からの密書を耕雲斎(津田寛治)に届ける。
耕雲斎は降伏を決めるが、悲しい運命が待ち受けていた。
一橋家を強くしなければという思いに駆られた篤太夫は、新たな兵の招集を慶喜に建白。歩兵取立御用掛となった篤太夫は、一橋領のある備中に向かう。
江戸城では、三度(みたび)京に向かうことになった将軍・家茂(磯村勇斗)が、和宮(深川麻衣)との別れを惜しんでいた。
徳川家康の語り
こうして日本は、尊王攘夷は多大な犠牲を払って終わった。外様の武士が一気に外国に頼り始めた。
薩摩の武士もイギリスへ留学をし始めた。
今や敵は徳川となった。でもこのままでは済ませませんぞ!
ドラマを観て思うこと
水戸の武田耕雲斎、藤田小四郎らが率いる天狗(てんぐ)党を討伐するため、一橋家は挙兵する。
篤太夫は集めた兵と共に出兵するが、慶喜は天狗党に京へは来ずに水戸へ戻らないと、討つことになると成一朗に文を使わせる。慶喜の水戸への愛情がうかがえる場面だ。
これにより天狗党が撤退したため、篤太夫は戦うことなく初陣が終わる。
天狗党=攘夷の精神で立ち向かった若者たちに対し、篤太夫は複雑な面持ちでの初陣だった。
天狗党がいずれ一橋家に取り込まれれば、幕府を潰す火種になるかもしれない。
そのため、天狗党の多くが首をはねられたことを成一郎から聞く。
自分が小次郎にたきつけたと気にする篤太夫に
「おめえなんかが言わずとも、水戸は立ち上がった!俺は見たんだい。あの誇り高きはずの水戸の兵が、飢えてやせ細り、寒さにガタガタと震えておった。あれが俺たちの信じた攘夷の成れの果てだ。」と成一郎。
一橋に日の本を本気でまとめて欲しいと強い想いをもった篤太夫は、兵を集める御用を任せてほしいと慶喜に提言し、【軍制御用掛 歩兵取立御用掛(ぐんせいごようがかり ほへいとりたてごようがかり)】に任命され、動き出す。
まずは備中の一橋領へ向かい、日々村民を呼び集めて熱心に演説するも、なぜか希望者の申し出が一人も出てこなかったが、備中の塾に何日も通い塾生たちと交流を深め、さらに代官のたくらみも見破り、たくさんの志願者を集めることに成功する。
そして交流によって見聞きしたことから
「兵が増えるのは喜ばしいことですが、武士とて金は入り用。小四郎様たちは忠義だけを尊び、懐を整えることを怠った。両方なければダメなのです。懐を豊かにし、その土台を勘定にする。そのような御用こを己の長所だ。」と慶喜に提言した。
篤太夫がもし武家出身だったならば見えてこなかったことも、百姓の出身で見えるものが違うということ、そして強い信念が自分の活かし方を自ら提言できることが素晴らしい。
現代でもこんな自信をもって自分を売り込むことができる人がどれだけいるのだろう。
今の我々にも非常に参考になるところだ。
ゆかりの地の紹介
岡山県井原(いばら)市は、農兵募集のために栄一が訪れた一橋領の一つ。
陣屋跡に残る白壁や井戸があり、稲荷神社は、今も変わらず、かつての陣屋の敷地内に鎮座している。
稲荷神社
山陽道沿いにあった池田邸で、栄一は地元の剣術家と手合わせをし、勝利を収め、その名をとどろかせたという。
栄一が交流を深めた漢学者・阪谷朗廬(さかたに・ろうろ)。人材育成に尽力した阪谷が開いた塾には、全国から志士が集まった。
桜渓(おうけい)塾跡(阪谷朗廬が開設した塾跡)
阪谷が初代館長を務めた興譲館には2人が対談した建物が残っている。
興譲館(現・興譲館高等学校)
興譲館 講堂
200人もの農兵を集めることに成功した栄一は、慶喜に認められ、躍進していくのだった。
井原鉄道「井原」からバス「興譲館高校前」下車すぐ
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